2時半。人もだいぶ増えてきて押すな押すな的な状態になってきたのでそろそろ動くかな、と思ってデモ隊の中に加わってもなおも全然動かない。それでも段々にぎやかになっているのは事実で、金管隊がやりたい放題でいろんな曲を吹きまくって音出しをしていたり高校生の集団がシュプレヒコールの練習をしていたり、顔に「NON au FN!」とかマーキングをおっ始めたりしてそれなりに雰囲気が盛り上がってくるのを感じる。な、私が持っていたのと同じプラカードが右に写っている。
そんな中、色々な出店が出始める。フランス共産党なんかもジュースとかビールとかホットワインのスタンドを出して、比較的安価で売っている。写した車ではサンドイッチとジュースを売っていたし、他の所では焼き栗とか焼きソーセージなんかも売っていた。いい匂いが食欲をそそったが、安全のため現金はほとんど持ってきていなかったので我慢する。
確かにシュプレヒコールを上げたりしていれば喉が嗄れたりするし足も結構くたびれるのでそういうのがあるのは有り難いんだけど、いやいやみんな商売熱心だなあと感心した次第です。先に書いたゲバラのTシャツは本気で欲しいなあ。もう少しお金を持ってくれば良かったと少し後悔。
2時45分頃。まだ動かない。一体どうなってんだオイ?
それはさておき、これは横断幕を掲げた高校生のデモ隊。奥に掲げられているプラカードはアウシュヴィッツでのホロコーストのもので、堆く積まれた遺体の山の写真に「これが『些細なこと』だって?!」というメッセージが添えてある。無論、これはルペンの発言に対する非難。さらにその奥に浮かぶバルーンは確かフランス社会党のものだと思ったが、詳しいことは忘れちゃいました。すんません。で、社会党員の参加者はバッジを付けていたのだけど、所々で極左系の人たちと凄まじい激論を交わしていました。
私が使っているデジカメは赤色原色の再現性が今ひとつということ(貰い物なのにそういうことを言ってはいけない)もあって参加者の服装が判然としないのが悔やまれるのだが、参加者の多くは服装のどこかしらに必ず赤色のものを身に付けていた。私も参加するに当たっては赤色のシャツを着ていったのだが、この赤色は当然「博愛」というよりもむしろ「激しい怒り」を意味する。
デモ参加者の中にはトロツキスト系の極左(
CNT:
Confédération Nationale du Travail:フランス労働連盟)なんかもいるわけで、ハタから見ればデモ隊列は結構烈しい色だったのだろうなあということは容易に想像できる。
画面上部にプラカードが写り込んでしまった(汗)。
雨が結構激しくなってきた。プラカードを持っている人はみんなそれを傘代わりにしている。傘を持って来た人は配布されたシールを傘に貼り付けたりしている。
それにしてもまもなく3時。フランス人が時間にルーズなのは今に始まったことではないし、こういうデモ行進では時間が遅れがちになるのは極めて当たり前のことなのでそれほど重大な事態ではないにせよ、ちょっと遅すぎ。
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