2005年01月
無音の音楽  (2005.01.30)

一切の音を遮断して本を読む幸せ。
静かさが欲しい。


ウヨサヨの論理学  (2005.01.23)

ああ、寝ていたら一日が終わってしまった。何ということだ……
ここのところの週末は殆ど寝て過ごすだけで終わってしまっているような気もしないではない。

さて、今木氏の先月の日記を読んでいてなるほどと頷くところ大であった。スポ根の話が有効性とポピュラリティを有していたのは、勿論それを当然と見なす土壌があったことの他に、文字通りの発展途上国であった日本という国のセルフイメージを主人公の旅路に投影することが十分可能であったからだ。アンチヒーローや悲劇のケースもあるにはあるが、ここではメインのケースについて図式化できれば十分だろう。

で、このような傾向は恐らくウヨサヨという近年一部の巷間で喧しい二元論の由来にも通じるのではないかと思うのだ。現在の(国際的な基準で判じた場合の)生活水準とこれからの行く末で思想の左右を決めるのであれば、とりあえず豊かであるけれどもお先真っ暗なこの国の現状からして現状維持的な発想に出るのは当然の理だろう。逆にそれをぶち壊してまで世界市民であることに拘泥する=左翼思想を固持することの価値は目の前の回転寿司に照らして考えるのであれば普通は見いだしがたい。そんなことができるのは俗っぽく考えれば地上の生活を一切ドブに捨て去ってしまった世捨て人だけである。

要するに、自らが有している思想の内容の真偽を云々する以前に、そのような立場に容赦なく追いやってしまう自らの現状を顧みるべきなのではないのかと。まー、ガチガチの反共な人にしてみれば、こうした仮説自体が教条主義的マルクス主義の受け売りだ、ということにもなるのだろうがね。


砂漠を裁く  (2005.01.21)

犠牲者とは、自分が受けた不当な被害を証明することができない人のことである。告訴人とは、損害を被り、それを証明する手段をもつ人のことである。この手段を失えば告訴人は犠牲者となる。彼がこの手段を失うのは、たとえば加害者が直接的ないし間接的に裁判官であるような場合である。彼は告訴人の証言を虚偽として却下する権限、あるいはその証言の公表を妨害する能力をもっている。だがこれは特別な場合にすぎない。一般的には、告訴人が不当な被害を被ったと申し立てながら、いかなるかたちでもその被害を呈示しえない場合、彼は犠牲者となる。逆に言えば、「完全犯罪」とは犠牲者や証人を殺すことによって成立するものではなく(それは最初の犯罪に新たな犯罪を付け加えることになり、一切を湮滅することの困難性を増すばかりである)、証人を沈黙させ、裁判官の聞く耳を奪い、証言を支離滅裂な(常軌を逸した)ものとしてしまうことによって成立するものであろう。証言の送り手、受け手、意味を無力なものにしてしまえば、まるで指向対象(損害)が存在しなかったかのように事は運ぶのである。証拠を提出する人やこの証拠を承認する人が誰もいなければ、そして(あるいは)その証拠を支える論法がでたらめであると判断されるならば、告訴人の訴えは却下され、彼が訴える不当な被害は立証不可能なものとなる。彼は犠牲者となる。もし彼がなおも不当な被害が存在したかのように訴え続けるならば、第三者たち(送り手、受け手、証言を論評する専門家)が彼を気違い扱いしてしまうことは容易であろう。パラノイアとは「ありそうで、実際にはないこと」と「実際にあること」とを混同することではなかったか。
          (J-F.リオタール『争異』§9)
某誌とか某紙とか某政治屋のやり口はこういうものだ。某紙は戦術を誤ったとは思うが。


時々夢想するのは  (2005.01.19)

時々、自分の存在する余地が全くない世界とはどういうものなのだろうか、と白昼夢のように考えることがある。

それが自分の消滅を前提として考えるのであれば、恐らくそれは今のこの世界と何も変わらないだろう。そうではなくて、私が夢想するのは、その起源からして私を全く必要としない、全く別の世界だ。

白昼夢の中では、その世界は限りなく調和して美しいものであるように思える。ガラバーニュの国のような、それ自体で永遠に安らいでいる常若の国、いかなる汚穢とも根本からして切り離されている清浄の国。かの世界は全く別の彼方の静けさの中で穏やかな祝福を織りなしてゆく。

ああ、せめて内面だけでもそのような世界に近づけたらいいのに、と思う。あるいは、そのような世界がありうるという希望だけでも持つことができれば、と思う。

「自分自身よりも限りなく正しく、かつ幸福なものが存在しているのだとたえず考えるだけで、ぼくの心はもう言い知れない感動と,それから──栄光に充たされるのです。人間にとっては自分一個の幸福よりも、この世界のどこかに万人万物のための完成された、静かな幸福が存在することを知り、各一瞬ごとにそれを信じることのほうが、はるかに必要なことなのです……」            (ドストエフスキー『悪霊』)



瀬川丑松  (2005.01.18)

今日仕事で、とある大都市の被差別部落の現状を目の当たりにした。その都市のとある地区の現状について尋ねたところ、妙に口ごもって明瞭な返答がない。何なんだろうね、と思って調べたところ、その地区は古くからの被差別部落であることが分かり、なるほどねと思うと共に非常に陰惨な気持ちになった。
私は関東地方のとある県に住んでいるため日頃そういう問題とはあまり縁がないし、市内に昔あった被差別部落は相当前に大きな工場が建って丸ごと消滅してしまったのだが、今も尚そういう問題が社会の現実として意味を持っているのだという事実を知るにつけ、何ともやりきれない気持ちになる。

そういう土着の差別を根こそぎ押し流してしまうものとして考えるならば、いわゆるグローバリゼーションも単純に批判されるようなものではないと思う。交換経済のシステムが力ずくで地縁社会を解体してしまったのと同様、資本の猛烈な力はそのような前近代の残滓をも意図せず破壊してしまうだろう。その過程を利用してスラム街をヤクザ同然の手法で開発して成長した某ビル会社のような連中もあるのだが。

しかし嫌な気持だ。


飲んだ  (2005.01.16)

昨日は大学院時代の知人と飲んだ。
修士課程にいた頃と比べると私は肥え、彼は髪が寂しくなっていた。
冷たい雨が降っていたこともありかなり体力を奪われる状態だったのだが、それにしても随分酒に弱くなったものだなと思ってしまった。

ああ、明日からまた仕事だ。週休二日制というのは有難いなあ。体力の回復が全然違うよ。ううむ。


拉致被害者家族会が以前「北に圧力掛けるためにアサリの不買を」とか言っていたが、だったらパチンコ禁止にした方が効果ないか? 休日のパチンコ屋の駐車場は満員御礼だよ(;´Д`)
仕事さぼってパチに興じるサラリーマンからガキを車中に残して入り浸るダメ主婦まで、パチンコのもたらす経済的損失は相当なものがあるのだから、それいっそのこと潰してしまった方が余程社会の利益にも叶うだろう。
それを敢えて主張しない辺りに、ある種のあざとさと、特定の社会的集団との結託を垣間見るような気もしないでもないのだが、まあいいだろう。


血みどろ男爵  (2005.01.09)

臓物島の血みどろ船長〜

夢も希望も理想も望めないなら死んだ方が地球のためだ〜


だりー  (2005.01.08)

疲労がひどいよ。寒さが身にしみる。食事時に外出すると寒い寒い。うう。

岸田秀『続ものぐさ精神分析』が本棚に転がっていたので電車の中で読む。今読むとあまりのレベルの低さにかなり退屈し、珍しく途中放棄ということに相成った。高校1年の時に『ものぐさ精神分析』を読んだ時にはそれなりに面白かった記憶もあるが、こうも底の浅い議論をウダウダウダウダとやられるとさすがに飽きる。ユングの原型論をケチョンケチョンに貶している割には口唇期とか肛門期といった仮説を全然批判することなくすんなり紹介しているあたりがナントモカントモ。
まー、印税を稼げば研究費の足しにもなるからということで本人もこういうのを書いていたんだろうが、せいぜいが高校生向けの本であることは確かですな。


こりゃダメだ……  (2005.01.04)

アマゾンから再度の返事。まずはこちらが送った返事。

>現在当サイトでは、レビューデータベースの問題など何らかの原因によ
り、掲載されて
いたレビューがサイト上から、一時的に消えてしまう状況が判明いたしており、担当部
署にて対応中でございます

とのことですが、トップページにもそのような障害情報は告知されておらず、正直申し
上げて信用することはできません。

>当サイトでは、カスタマーレビューフォーラムを建設的な意見を述べる場と考えており
ます。批判的であるか賞賛であるかを問わず、サイトの大切な一部と考え、レビューを
掲載させていただいております。
とおっしゃるのであれば、トップページにそのような障害情報はリアルタイムに掲示す
べきではないですか?

どのような経緯でデータベースが失われたのか、またどの時点までロールバックが可能
であるのかをまず以て示して頂かないことには、単なる言い訳でしかないように思われ
ます。
で、アマゾンからの返事。同じことの繰り返し。
このたびは、カスタマーレビューにつきまして、お客様に大変ご迷惑をおかけいたして
おりますことを、心よりお詫び申し上げます。

現在、一度掲載されたレビューが削除されているシステム上の不具合が確認されており
ます。こちらにつきましては、担当部署にて対応させていただいておりますが、サイト
上でのお知らせはいたしておりません。なお、この手配には大変時間がかかっておりま
すため、ご迷惑をおかけいたしておりますが、掲載まで相当日数お待ちいただきますこ
とをご了承下さい。なお、結果につきましては、お手数ではございますが、サイトにて
ご確認いただきますようお願いいたします。

また、大変申し訳ございませんが、今回の不具合の経緯につきましては、システムのセ
キュリティー上、お客様にお知らせすることはいたしかねますことを、ご理解いただき
ますようお願いいたします。

なお、今回、お客様よりいただいたご意見は、担当部署に報告いたしました。
Amazon.co.jpでは、お客様からのご意見やご提案に基づき、より便利なサイトで質の高
いサービスを提供できるよう努力して参ります。他にも何かお気づきの点がございまし
たら、ご遠慮なくお知らせください。

今回の件に関しまして、お客様に大変ご迷惑をおかけしましたことを、重ねてお詫び申
し上げます。Amazon.co.jpではお客様に満足していただけるサービスをご提供できるよ
う努力して参りますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

つーわけで、アマゾンのカスタマーレビューはあんま信用しない方がいいかもね。
同じく謎といえば、アマゾンのマーケットプレイスでの「左大臣さん、¥******で商品が売れます! 」がいつの間にやら5000円ほどアップしていたよ。これもデータベースの破損かね?

まあいいや。どうせしばらくアマゾンで買い物はしない(くらい財政事情が厳しい)から。


へぇ  (2005.01.03)

アマゾンから返事来たよ。
問い合わせの内容は昨日の日記に書いたことについて。メールで問い合わせたわけではないので、文章は残ってません。メールの下部に残ってたのでコピペします。まずこちらが送った問い合わせ。

先日、amazon.co.jpよりスキージャンプ・ペアpart2を購入し、貴社のカ
スタマーレビューも併せて読んでいたのですが、本日同ページをチェック致しましたと
ころ、否定的な内容のカスタマーレビューが全て抹消され、星5つのものだけが残され
ていました。しかもそのうち一つは初回限定版のページにも全く同じ文面で書かれてい
ました。

これはavexからの依頼によるものなのでしょうか。もしそうであるとすれば、貴社のサ
イトに掲載されている全てのカスタマーレビューについて、信用する意味を著しく損な
うことにもなります。

以上、よろしくご回答下さいますよう、お願い申し上げます。
で、返事。
現在当サイトでは、レビューデータベースの問題など何らかの原因により、掲載されて
いたレビューがサイト上から、一時的に消えてしまう状況が判明いたしており、担当部
署にて対応中でございます。

一時的に掲載されていないレビューにつきましては、再度掲載されますが、サイト上に
再度掲載されますまでに1週間以上のお時間がかかることがございますことをご了承くだ
さい。もうしばらくお待ちいただき、後日あらためてサイト上にてご確認くださいます
ようお願い申し上げます。

当サイトでは、カスタマーレビューフォーラムを建設的な意見を述べる場と考えており
ます。批判的であるか賞賛であるかを問わず、サイトの大切な一部と考え、レビューを
掲載させていただいております。
だとさ。
へぇ。

何で消えてしまったのかが書かれてないよね。
データベースのクラッシュならもう少し滅茶苦茶になってもいいもんだと思うけど。
データベースのロールバックの時期についてもう一度問い合わせ中。

【深夜追記】
はてなアンテナからのアクセスが結構あるようなのだが、その殆どがプライベートモードに設定されていてなんだかムカつくので、.htaccessではてな経由のアクセスは全て遮断することにしました。そんなに日記が見たければ、ブックマークして直接見て下さい。


あれ?  (2005.01.02)

スキージャンプ・ペアpart2を買った。
大学の自主制作映画テイスト溢れる前作と異なり、今回のはavexのダメな金満ぶりが悪い方向に作用していて実につまらん。アマゾンでも悪評が……あれ?

星1〜2個の辛口カスタマーレビューが全て消されている……

しかも、初回限定版にも全く同じレビューを星5つで書いている奴がいる。スタパ斉藤の提灯記事よろしく金払って広告書き込みを依頼したかね。

価格.comの掲示板とか2chの家電板とかでメーカーの人間がユーザーを装ってライバル製品の悪口を書き散らしていくというのはよくある話なのだが、アマゾンでもこれに近いケースがあるというのか。あるいはレビューをガッサリ削っているということは、ave糞からアマゾンへの何らかの圧力でもあったのかいね?

この憶測が正しいとすると、ホントに件の会社はどうしようもないな……


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